じんま疹は、発赤・痒み・灼熱感をともなう皮膚に生じる一過性・局所性の浮腫(膨疹)で数分~数時間のうちに消失し、その症状が1ヵ月以上繰り返し起こるものは「慢性じんま疹」、1ヵ月以内に治まるものは「急性じんま疹」と呼ばれています。
原因は、食品・薬物・寒冷・日光・ハウスダスト、またストレスや不安などによるものでⅠ型アレルギーに関与するIgE抗体を持つ肥満細胞などから毛細血管の透過性を亢進させるヒスタミンなどの化学物質が放出されることにより真皮上層に浮腫が生じるのです。
それに対し湿疹は、短時間で症状が出たり消えたりすることはなく最低でも数日、時には一週間以上続く皮膚炎を指しています。
鍼灸治療は「じんま疹」の症状である皮膚の発赤・痒み・発疹・浮腫・灼熱感などに対し、アレルギー抑制作用・免疫調整作用・消炎作用・抗炎症作用で症状を改善するとともに、心理的要因や内分泌疾患によるものに対しても、精神安定作用・自律神経調節作用・ホルモン調節作用を用いて症状の発現を抑止するのです。