統合失調症は、妄想や幻覚、支離滅裂な会話、意味不明な行動などといった「陽性症状」、および感情の平板化、社会性や意欲の欠如などといった「陰性症状」が現れるもので、主に思春期から青年期に発症することが多い精神疾患です。
かつてこの疾患は精神分裂病と呼ばれていましたが、2002年からは現在の名前に呼称が改められました。
原因は今のところハッキリとは解っていませんが、両親または片親が統合失調症で常染色体遺伝があるとともに、精神がもろく傷つきやすい人がストレスにさらされることで発症する「ストレス脆弱性モデル」という説が考えられています。
鍼灸治療は、精神や情動に関与する脳内神経伝達物質であるセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンなどを分泌させる作用があるとともに、自律神経調節作用・ホルモン調節作用・精神安定作用などの作用も有するため「統合失調症」でみられる意欲低下・集中力低下・興味喪失・被害妄想・幻覚・幻聴・自我障害などといった症状を軽減するのです。