逆流性食道炎は、胃酸の逆流により食道粘膜が炎症を起こすものでその原因には老化などにより食道と胃の境界部が緩んで起こる食道裂孔ヘルニアによるものの他、食道と胃の接合部に出来たがんなどを手術によって切除したために生じるもの、肥満・妊娠後期・腹水による腹腔内圧の上昇を原因とするものがあります。
症状は軽度の場合には無症状のこともありますが、病状が進むと胸やけや嚥下時痛などが現れ、重症化すると胸や背中に痛みを感じるようになってきます。
治療はアルカリ薬による中和や粘膜保護薬による刺激の軽減の他、肥満改善や食後すぐに横にならないなどの自己対処も必要です。
鍼灸治療は「逆流性食道炎」の症状である吐き気や胸やけ、また食欲不振などに対し、鍼灸治療の持つ胃の運動調整機能および自律神経調整機能で症状を緩和するとともに、鎮痛作用により嚥下時痛や胸痛、背部痛などを軽減するのです。