腎盂腎炎は、腎臓の出入り口である腎盂や腎臓自体が炎症を起こしたもので、それには急性と慢性があります。
「急性腎盂腎炎」は主に大腸菌が尿道・膀胱を経て逆行性に感染し炎症を起こすもので、高熱・腰痛・膿尿のほか、叩打痛や尿の混濁もみられます。
「慢性腎盂腎炎」は尿路の奇形や前立腺肥大、結石などを原因とした膀胱尿管逆流現象を起こした場合に細菌感染が慢性的に繰り返されるもので、微熱・食欲不振・全身倦怠などがみられるとともに、進行すると腎機能が低下するため、腎不全・腎結石・高血圧などを引き起こします。
鍼灸治療は、免疫力向上作用により細菌の感染を防ぎ「腎盂腎炎」の発症を抑止するとともに、止血作用により血尿を、また鎮痛作用および消炎・抗炎症作用により、腰痛や発熱・尿混濁などの症状を緩和するのです。