前立腺肥大は、膀胱の下部で尿道を輪状に囲む器官である前立腺に発生する良性腫瘍で、60代以上の男性の半数以上にみられます。
原因は男性ホルモンと加齢が関与していることはほぼ間違いありませんが、その発生のメカニズムはあまりよくわかっていません。
症状は、膀胱が刺激される第1期(膀胱刺激期)では夜間の頻尿や尿放出力の低下、排尿時間の延長などが現れますが、第2期(残尿発生期)においては尿を完全に排出することが出来なくなるため、残尿感が現れるとともに尿路感染症も起きやすくなります。さらに第3期(慢性尿閉期)になると自力での排尿が不可能となるとともに尿失禁を起こし、腎臓にも障害が現れます。
鍼灸治療は、内分泌系に対する生理学的作用を用いてホルモン調節を行い前立腺の肥大を抑制することで、夜間頻尿・残尿感・尿漏れ・尿混濁・尿失禁・排尿障害などの症状を緩和するのです。