胆石は、胆嚢や総胆管の中で胆汁に含まれるコレステロールやビリルビン、カルシウムなどが結石化したもので、その多くは食の欧米化に伴う肥満や脂肪の多い食事を好む人がなるコレステロール結石です。特に中年以降の女性に多いとされており、無症状のものも多いのですが、細菌などに感染すると胆嚢に炎症が起こります。
胆石が胆汁の流れを阻害すると胆嚢内圧が亢進し、みぞおち~右わき腹にかけて疝痛発作と呼ばれる強い痛みが発生し、胆嚢炎を併発した場合には黄疸・発熱・悪心・嘔吐などの症状もみられます。
胆石があっても無症状の場合は食事療法とともに経過観察を行い、痛みのある場合は衝撃波破砕術や胆嚢摘出手術などを行います。
鍼灸治療は「胆石(胆嚢炎)」の症状である腹痛・右季肋部痛・心窩部痛に対し、鍼灸治療の持つ鎮痛作用でツラい痛みを緩和するとともに、整胃作用・胃運動調整機能により、悪心や嘔吐を抑止し、消炎・抗炎症作用で発熱を軽減し、病原体の増殖を抑制するのです。