てんかんは、脳の神経細胞に起こる過剰な放電(てんかん放電)で脳波には棘波あるいは棘徐波と呼ばれる特有の波が観察されます。
この疾患の多くは、その原因が不明な「特発性てんかん」ですが、それ以外に脳の疾患や全身的な代謝疾患などが原因となって起こる「続発性てんかん」もあり、そのうち突発性のものは小児期に発症するものの成人までに治癒する傾向があり予後は悪くありません。
症状には突然意識を失い全身の痙攣とともに倒れる大発作と、顔や手足など身体の一部が痙攣する小発作があり、これらは本人の意思とは無関係に不随意的・反復的に繰り返されるもので、ストレスや飲酒、強い光などで誘発されることもあります。
鍼灸治療は、神経系・免疫系・内分泌系に対する生理学的作用を示すとともに、自律神経調節作用・恒常性保持機能・血流改善作用・血圧調整作用・精神安定作用も有するため、意識消失を伴う突発的な全身痙攣・手足や顔の痙攣などの症状を呈する「てんかん」の発症を抑止するのです。