結膜炎は、まぶたの裏側にある眼球を保護する働きを持つ結膜に起きる炎症性疾患で、それは大きくアレルギー素因を持つ人に起こる「アレルギー性結膜炎」とウイルスや細菌などの感染により起こる「感染性結膜炎」の2つに分かれます。
そのうちアレルギー性結膜炎はスギやヒノキなどの花粉やホコリ・カビ・ダニの死骸といったハウスダストなどによって引き起こされ鼻炎を併発することも多く、強い痒みとともに結膜充血・流涙などがみられます。また感染性結膜炎はアデノウイルス・ブドウ球菌・連鎖球菌・クラミジア感染などを原因とし、結膜充血・流涙以外に膿性の目ヤニがみられ、他者への感染にも注意が必要です。
鍼灸治療は「結膜炎」の症状である眼充血・目ヤニ・目のかゆみ・流涙などに対し、消炎・抗炎症作用を示すとともにアレルギーを原因とするものにはアレルギー抑制作用、また病原体の感染を原因とするものには免疫活性作用を用いて、結膜炎の悪化を抑止・抑制するのです。