広場恐怖症は、市場や駐車場などといった広い場所だけではなく、劇場や映画館などの囲まれた場所、および列車や航空機・船などの公共交通機関、また群衆の中や列に並ぶなど、何かが自分に起こった場合に脱出が困難で助けてもらえないのではないかと考えられる場所において、現実的状況および社会文化的背景とは釣り合わない不合理で過度な不安を抱くとともに、それらの状況に恐怖し回避する精神疾患です。
病状が悪化すると完全に家にしばられ外に出ることが出来ず、日常生活や社会生活に大きな支障をきたしてしまう恐ろしい病気なのです。
鍼灸治療は、精神や情動に関与する脳内神経物質であるセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンなどを分泌させる作用があるとともに、自律神経調節作用・精神安定作用などの作用も有するため「広場恐怖症」の症状である公共の広場における極端な不安や恐怖を抑制・軽減するのです。