『基礎医学』を知ろう!

『皇帝ブレイン』とその妻

専制国家『人体』を構成する政府の機関は、分類の仕方にもよりますが皇帝ブレインのもと、12の省に分けられています。

そのうち「神経系」「内分泌系」の2省は、皇帝の直属機関として他の省を掌握し、皇帝からの命令を迅速に、また長期的に伝えるとともに、国内外の情報を皇帝に伝達する働きを担っています。

特に神経系は、神経組織・筋組織・上皮組織・結合組織という国民を構成する4種族のうち、皇帝ブレインとその妻スパイナル(脊髄)の出身種族である神経組織により構成されているため、国政の最も要職にあると言っても良いでしょう。

また内分泌系は、生体機能を調整する働きなどをしています。

残りの10省については、各省およびその下部組織であるそれぞれの各部局が互いに連携を持ち、サポートし合いながらいろいろな仕事をこなしています。

国外環境の情報をそれぞれ特徴的なセンサーで感知し入手する省は目や耳・鼻などの「感覚器系」。

国土の基礎を形作るとともに、その領土を守るため国境線に内外を隔てる厚い壁を築いているのは「骨格系」「筋肉系」「外皮系」の3つの省。

大気汚染や公害対策に積極的に取り組み、国内環境の維持を担っているのが「呼吸器系」と「泌尿器系」という2つの省。

国内交通の維持・管理、および国内各所への物流全般にわたる仕事を請け負っている省は「循環器系」。

全国民の消費する様々な食品や栄養を外部から調達し、加工・保存・供給する省が「消化器系」。

そして様々な外敵から国土と国民を守る重要な国防は「免疫系」という省が担っています。

また「生殖器系」は、他国との外交を通じ、多くの同盟国を作る仕事をする省というわけです。

如何ですか、皆さん。『人体』が本当の国のように組織され、機能しているということがお分かりいただけたのではないでしょうか。

では、ここからは皇帝の出身種族である神経の働きを一つ一つ更に詳しく掘り下げて参りましょう。

生体内において情報の伝達を担うものには「神経」と「内分泌」がありますが、そのうち「神経」は、電気や化学物質を使い、全身に張り巡らしたその神経経路で情報を伝えています。

神経は、解剖学的に分類するとその機能の中心となる「中枢神経」と、そこから身体各部を連絡する「末梢神経」の2つにまず分けられます。

中枢神経は頭蓋骨に収められた「脳」すなわち皇帝ブレインと背骨の中を通る「脊髄」つまり皇后スパイナルにより構成されます。

そして、それに続く末梢神経は、皇帝ブレイン(脳)と直接つながる12人の使徒「脳神経」と、皇后スパイナル(脊髄)から国土の端まで長く伸びる「脊髄神経」により構成されています。

12人の使徒は、脳の底面から左右対となって出ているとともに、各脳神経には決まった番号と名前が付けられています。

そして脊髄神経は、その部位によって「C」「T」「L」「S」という4つのグループに分かれており頚神経(C)が8人、胸神経(T)が12人、腰神経(L)が5人、仙骨神経(S)が5人というとても多くの部下を皇后スパイナルは引き連れているというわけです。

また末梢神経は、その機能や働きで分類した場合、感覚や運動を司る「体性神経系」と、内臓などを自律的に調整する「自律神経系」に大別されます。

このようにして脳は、脊髄や多くの末梢神経を従え、絶対的支配者として、独立国家『人体』の頂点に君臨し、自律神経やホルモンによりホメオスタシスの機能を維持しているのです。

次は » 自分の思いは、1%も …

医療・健康コンテンツ