『健康生活』を知ろう!

有酸素運動と無酸素運動

運動は、大きく二種類に分類されますが、それら「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いは、息をするしないではなく、ATPの再合成に「酸素を使うか」「使わないか」の違いなのです。

またそれは「緩やかな継続する運動」と「短い時間に大きな力を出す運動」の違いでもあり、もちろん私たちは普段の生活の中で気付かぬうちにそれらを使い分けて活動しているのですが、健康のために必要なことは、その負荷の量と強さを考えることなのです。

病気などで寝たきりの人でない限り起きている間、私たちは歩いたり、物を持ったり、作業に従事するなど、常に何かしら身体を動かしています。

もちろん、それらも運動であることは事実ですが、日頃の生活における運動量は、年齢や職業・趣味などにより、かなり個人差があるのが実情です。

ですから私たちは、自分の置かれた環境やその状態に対して、足りない部分を補うことを目的として、日常生活の動き以外にウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」および、腕立て伏せや腹筋運動・スクワットなど、といった「無酸素運動」を意識的に取り入れることが大切になってくるのです。

特に「有酸素運動」は健康を維持する上において多くの効果が期待できる運動ですから、生涯続けていくことが望ましいのです。

「有酸素運動」は、何と言っても私たちの心肺機能を格段に高めてくれます。

心筋を発達させることにより全身の血液循環を改善・促進するとともに呼吸筋を強くし肺の酸素摂取能力を向上させ、外呼吸・内呼吸をスムーズかつ効率的なものとします。

それにより平常時の心拍数や血圧の低下がはかられ動脈硬化や心筋梗塞などといった冠状動脈疾患の発生率を大きく低下させることが可能になるばかりではなく、骨格筋中の毛細血管の新生を促し、マラソン選手のように持久力のある筋肉へと身体を変化させていくのです。

また中性脂肪や悪玉コレステロールの値を引き下げ、高血圧や肥�を防止し、善玉コレステロールを増やしていく効果もあるのです。

それに対し「無酸素運動」は、俗に言う筋肉トレーニングにあたるもので、ダンベルやトレーニングマシンなどで大きく強い負荷を筋肉に与えることにより骨格筋を増大させることが可能となります。

その結果、基礎代謝が上がり熱がたくさん産生される太りにくい肉体が作られていくのです。

また骨においては、衝撃ともいえる強い負荷がかかることにより、カルシウムの沈着が促進され、骨密度が高くなり、骨粗鬆症が大幅に抑制される効果が期待出来るのです。

どうですか皆さん、食事とともに日常の運動がいかに私たちの身体を正常に保つことに関与しているのかが、ご理解いただけたのではないでしょうか。

でも、それは一時的なものでは意味がありません。

やり方にもよりますが「有酸素運動」の能力は半年ほどのトレーニングで15~20%上昇するとされていますが、逆にたった1ヶ月ほどのトレーニング中止で能力の減退が始まり、2~3ヶ月経つと完全に元に戻ってしまうとされています。

精神不安や抑うつ症状にも効果があるとされる運動。出来ることなら、一生死ぬまで心身ともに健全であり続けたいものですね。

次は » 『睡眠』とは

医療・健康コンテンツ