『人体』という私たちの国家は、完全に鎖国しているわけではありません。
時には、他の国と友好関係を深く結び、同盟国として新しい国作りをすることもあるのです。
そして、それを担うのが外務省にあたる「生殖器系」という器官たちなのです。
生殖器系は「男性」と「女性」で大きな違いが見られます。
しかしそれらは片方だけで機能するものではありません。
種の保存のため新しい生命を作るべく、男女が和合して初めてその役割を果たすことが出来るものなのです。
《男性の生殖器》
男性において陰茎は、泌尿器としての働きもありますが、ここでは生殖器としての機能にのみ着目したいと思います。
また生殖器は男女とも「内生殖器」と「外生殖器」に分かれます。
男性の生殖器は「精巣」「精管」「精嚢」「前立腺」などの内生殖器と「陰茎」「陰嚢」などの外生殖器から構成されています。
精巣では精子が作られ、精管によって運ばれたのち、精嚢や前立腺からの分泌液と混ぜられ精液となります。陰茎の中には海綿体と呼ばれる組織があり性的に興奮するとここに血液が流れ込み勃起現象が起こります。また射精は、脊髄反射により行われています。
《女性の生殖器》
女性の生殖器は「卵巣」「卵管」「子宮」「膣」などの内生殖器と「陰唇」「陰核」などの外生殖器から構成されています。
そして男性生殖器と最も違う点は、約28日ごとの周期的変化がみられることです。
思春期になると月経が始まり、生殖が可能となり、閉経期に至るまでの間に 約400個の卵細胞が卵巣から排出されます。
月経周期は子宮内膜の脱落により膣から出血する「月経期」、月経開始第5~6日より排卵までの間に子宮内膜が増殖する「増殖期」そして、排卵後にホルモン分泌が活発になり受精卵が着床しやすい状態となる「分泌期」に分かれますが、受精・着床が起こらないと再び「月経期」に移行します。
排卵後の卵子は約1日、また女性生殖器内に入った精子は約2日の寿命を持っており受精すると子宮内膜に着床し妊娠が始まります。
受精は通常、卵管で行われ子宮腔内に移動し着床したのち、胎児と母体を連結する「胎盤」が形成され胎児はそこを通じて酸素や栄養素を取り込み、二酸化炭素や老廃物を放出します。
そして胎児は子宮内で約40週間発育を続け、また次の新しい生命、新しい世代を担う者としてこの世に生まれ来るのです。
まさに人知を越えた『神秘』そのものですね。
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