変形性膝関節症は、膝関節の軟骨の変性や摩耗によって関節の破壊が起こったために骨硬化や骨棘形成などといった骨の増殖が起こる進行性の疾患で、男性よりも性ホルモンの減少した中年以降の肥満女性に特に多いとされています。
またこの疾患は、加齢にともなう関節軟骨の退行変性や肥満による荷重などを原因とする「一次性変形性膝関節症」と、半月板損傷・骨折・関節リウマチなどといった膝関節の疾患に続発する「二次性変形性膝関節症」に分けられますが、症状はともに膝関節の変形・疼痛・関節液の貯留・運動制限・大腿四頭筋萎縮・筋力低下などで進行するにつれて日常生活にも様々な支障が出てきます。
鍼灸治療は「変形性膝関節症」の症状である膝関節痛・運動開始時痛に対し、鎮痛作用で痛みを軽減するとともに、消炎・抗炎症作用・代謝促進作用・老化防止作用を用いて膝の腫れや関節液の貯留を抑制し、膝関節の変形や下肢の筋力低下などを防いでいくのです。