脊髄腫瘍は、脊髄に発生する腫瘍の総称で、良性・悪性の他、脊髄そのものから発生する髄内腫瘍と脊髄外に発生する髄外腫瘍の2種に分けられ、そのうち髄外腫瘍が約8割を占めています。
好発年齢は40~50代で最も多く、男女比は約3:2とやや男性に多い疾患です。
症状は良性・悪性にかかわらず、脊柱管という狭い空間の中で腫瘍が生じるため、脊髄が圧迫されることによって起こるものが中心でその発生する高さや部位によって疼痛・歩行障害などの運動麻痺・知覚障害などがみられます。しかし、脊髄腫瘍の多くは良性で全摘すれば完治も十分期待できるのです。
私たちの体内では、実は健康な人であっても毎日5,000個くらいの「がん細胞」が作られてしまっているのです。
これは細胞再生の際におけるDNAのコピーミスなどによるもので、それらのほとんどは免疫機構により日々排除されています。しかし加齢やストレスなどにより免疫力が弱くなると、それらの「がん細胞」は増殖を繰り返し様々な部位に「がん」を発生させてしまうのです。
「がん細胞」の排除を行う主な担い手はリンパ球を中心とする白血球で、特にリンパ球に属するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)は「がん細胞」をいち早く発見し、他の免疫系の指令を必要とすることなく単独で即座に「がん細胞」を殺傷します。NK細胞は別名「生まれながらの殺し屋」とも呼ばれ、他の免疫細胞の攻撃を免れた「がん細胞」をも攻撃するのです。
そして、その後「がん細胞」を貪食した樹状細胞やマクロファージからの指令を受けたヘルパーT細胞やキラーT細胞などがNK細胞に追随する形で「がん細胞」を攻撃することとなります。
最新の研究で鍼灸治療は、NK細胞・T細胞などのリンパ球を増加させ、それらの血液中への移行を促進する作用を示すとともに、その活性化を強く促すことが証明されています。
さらに、鍼灸治療はストレスなどによる免疫抑制に対する防止効果を有するため、免疫系を調節することにより「がん」の発生を抑止し、またその増殖を抑制することが可能となるのです。
それゆえ鍼灸治療は「脊髄腫瘍」の症状である背部痛などに対し、鍼灸治療の持つ鎮痛作用で癌性疼痛を緩和します。